第5回:気になる相手の心の中の「自分のポジション」1
「所長!! それで、気になる相手との距離を縮めるには……? 」
「縮めるには……まず、気になる相手の心の中の『自分のポジショニング』を知ることだ。自分は彼女のA~Dゾーンのうち、どこにいるのかを正しく把握することじゃ」
「ええ~っ、なんかまた遠回りしているようなぁ~。所長!! いい加減、『会って挨拶したらいきなり告白されたりだとかチューされたりだとか』、そーいう即効力のある距離の縮め方をバーンと出して下さいよ、バーンと!」(と勢いあまって、所長をつかみかかる)
「おっ、落ち着け六本松! ゲホゲホ……だからお前、モテないんだよ!」
「ハッ……!」(と我にかえってorzのポーズ)
「距離を縮めると言っても、どこからどこまで縮めるかがわからなければ、実際に縮めようがないだろうが!!」
「まあ……そりゃ…そうなんですけどね」(さらに頭が地面にめりこんでいく六本松→or2)
「例えば、本当はCゾーンにいるのに、きっとBにいるに違いないというように勝手なイメージを一方的に抱いていると、期待していたデートや食事の誘いをあっさり断られたりする。そうなれば距離を縮める以前に『ウザイ人』扱いされて終わりだぞ?」
「………………………………(言葉が出ない)」
「六本松、君はよく女性に『ごめんね、そんなつもりじゃなかったの』って断られること多いだろ。その『ごめんね』の意味はな、相手の女性が『自分が、相手はここにいると決めているゾーンの範疇内のこととして言ったこと、行動したことに対して、過度な期待をさせてしまった』、つまり『あなたをいい感じに思っている、もっと距離を近づけたがっていると勘違いさせてしまった』ことに対するごめんね、なんだぞ」
「うぅ、所長……もう、これ以上もう、なぶらないで下さい。僕が悪かったです。自分のポジショニングの把握の仕方、教えて下さい(涙)」
「ふふふ、では分析結果を見るがいい!」
自分が、相手のどのゾーンに位置しているかを掴むには、実際に起こっている事実から冷静に導き出す必要があります。 具体的には、何ができて、何ができていないかということが指針になるでしょう。例えば
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●お互いのプライベートのことまで、日常的に話している。 ●定期的ではないが、メール交換もする。 ●何人かの友人・知人を含めて、飲みに行ったり食事に行ったりすることがわりと頻繁にある。 ●時々は2人きりで飲みに行ったり食事に行ったりもする。 ●あだ名や名前で呼び合う。 ●バレンタインにはみんなと同じ義理チョコではなく、特別なチョコをもらう。もしくは義理チョコにプラスアルファでプレゼントやメッセージカードなどがついている。 |
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●仕事、バイト先、友達の友達などの知り合いである。 ●趣味の話などもわりとする。 ●バレンタインデーにはまわりと同じ義理チョコをもらった。 ●メールはしたいが、メールアドレスを知らない。 ●何人かの友人・知人を含めて、飲みに行ったり食事に行ったりすることが時々ある。 ●彼氏、彼女の有無の話を、日常会話の延長線上でしたことがある。 |
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●仕事やバイトの同僚、同級生ではあるが、あまり話す機会がない。 ●挨拶程度はするが、特に二人きりで何か話をすることはない(できる状況にない) ●呼ぶときは苗字で、かつ「さん」付け。 ●彼女の友人関係など、プライベートに関する情報はほぼ皆無である。 ●相手が自分のことを知っているか、覚えているかどうかも怪しい。 |
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「なぁるほど~! じゃあこれを頭に叩き込んでおけば、どんな女性が相手でも、自分が大体どのゾーンにいるかわかりますね 」
「あぁ。だがな、あくまで『大体』ということを忘れちゃいかんぞ」
「えっ、どういうことですか? まだ何か……?」
「あるぞ、大アリだ。いいか、第4回で、女性のゾーン尺度はタイプ別に異なる という話をしただろう」
「はい、覚えてます!」
「つまりな、今、提示したのはあくまでも基本ということだ。本来ならBゾーン内に対して行うと考えられる言動でも、あるタイプの女性にとってはCゾーン内に対して行うことだった……ということもありえるんだ」
「そ、それを、そこのところを詳しく……!」
「うむ。そこのところは………………………..ん。じゃ、また次回な(苦笑)」
「あっああっ……不定期に賢くなるぅ!!」
研究員紹介 | |
所長 チビ・デブ・ハゲ・オヤジとモテ要素は何ひとつないのに、なぜか彼女が切れたことのない謎のおっさん。女友達も多い。趣味は女性Watching |
六本松研究員 マジメ一徹の青年研究員。マジメすぎて、それがお笑いの域にまで達してしまうことも。所長に憧れて研究所入りした29歳。独身 |