第二十五回 コントから学ぶメール術
さて、先週のやり取りを踏まえて、今週はメールで使えるテクニックを抜き出してみましょう。
はたして、あのコントのような船長と乗組員の会話の中にどのようなテクニックが秘められているのでしょうか?
コントから学ぶメール術
【設定】社会復帰を目指す人たちが乗った、マグロ漁船の物語。(再掲載)
- 乗組員 船長!いよいよ船出ですね!
船長 そうだな!
乗組員 船長!今日は台風が北東より接近!このままだと海が時化ると思われます!
船長 そうだな!よし、嵐が来る前に、対策をねるぞ!乗組員全員、起こしてこい!
乗組員 船長!それが、乗組員全員、船内から出てきません。
船長 なに? どうしたんだ?
乗組員 新井戸(ニート)君にひき・こもり君、たて・こもり君に自殺ガンボウさんと、
全く言うこと聞いてくれません。
船長 確かに一筋縄ではいかない、ニュアンスを感じさせるヤツばかりだな。
新井戸(ニート)は何て言っている?
乗組員 働く気が起きないそうです。
船長 こまったなあ。ひき・こもりはどうなんだ?
乗組員 船内の個室から、全く出てこようとしません。
船長 こまったなあ。
海の中の船内の、さらにその中の個室にこもったということは、、
ドラゴンボールで例えるならスーパー引きこもり人になったような気分だな。
乗組員 二度と出てこないかもしれないですね。
船長 たて・こもり君は?
乗組員 金を用意しないと、一歩も外へ出ないと・・・
船長 こまったなあ。で、人質は?
乗組員 自殺ガンボウ君です。
船長 こまったなあ・・・。
では、このやり取りから導き出されるメールテクニックを見ていきましょう。
■ オチから逆算
コントもメールもオチから逆算して書きましょう。
これは、たてこもり君が、自殺ガンボウ君を人質にとって、
よくわからない状況になっているのがオチ。
ここをゴールにネタをひろげて出来たコントです。
メールも同じ。
「クリスマスに誘う、必殺のひとこと→○○」
というこのオチから逆算して、メール文を作ってみると、
簡単にこっちの意図通りになるはずです。
■ 自分以外のキャラを笑いものに
これは相手とメールしているとき、自分以外の情けない人を取り上げ、
その第三者を笑いの標的にして話すと、盛り上がります。
ずるいですが、本気で彼女を落とすときは、自分をネタの犠牲にしすぎると
「この人、頼りない」と思われ、捨てられるのがオチです。
■ 船長のテンション
このコント。どこがいいのかといえば、船長のテンションです。
外では物凄いことが起きているのに、船長は「困ったな」というひとこと。
これは裏に「社会復帰企画のマグロ漁船職業体験」という設定に、
どうしようもできない船長の“哀愁”がいいのですね。
これをメールに例えるなら、「きみが好きすぎて、どうしようもできない自分が、
どんな状況におかれても、なんだがトボケテイル」という
すごく難しい理屈で女の子を攻めると良いということです。
自分でも何を言っているかよくわからなくなりましたが、実践してみてください。