【第18回】ゲームと現実!
新人社員ナルミの「教えて編集長!」
第18回は、多くの若者がハマる“ゲーム“のお話。
ゲームって楽しいからついついハマって熱中しちゃいますよね。。
でも、ゲームのし過ぎで、現実がおかしくなる…それはちょっと大げさだけど、現実って実はゲームよりも楽しく、難しくて、攻略しがいのあるものなんですよね。
だから現実でもステージをクリアする男性は素敵ですよね。.
…今回は、そんなお話なのです。
編集部員:ナルミ 今年の春、恋タメ編集部にやってきた、入りたてホヤホヤの新入社員。 明るく積極的な性格が災い(?)して、今回この企画に大抜擢。 入社一カ月目にして、すでに編集部のマスコット的存在。 |
|
編集長:エアロ酢味噌 泣く子も号泣の、恋タメ編集部の名物”鬼”編集長。 …とは言え、義理人情に厚く、面倒見も良いので、実は意外にも(?) 皆に好かれている。 曲がった事が大嫌い。 ちょっと頑固で古臭い一面も…。 |
Scene 16 昼休みのオフィスにて…
ふわぁぁぁ~。
おいおい、月曜の朝から堂々とそんなでかいあくびをするんじゃない。まわりの士気が下がるだろうが。眠そうだなぁ。昨夜あまり寝ていないのか?
そうなんですよ。今ハマっているゲームがもうすぐクリアできそうなんで、ついつい夜更かししちゃって!
何だとぉ……!? ゲーム??
このぉ…バッ……バッ…
あ、やっぱり来ましたか……!わっ、でも今回はたぶんここで来るだろうなって予想はしてた!
でも今回は甘んじて受け止めます!
よろしくお願いしますッ!
バッカモーン!!!
ひいぃぃぃ!!!!
いい大人がバーチャルの世界にうつつを抜かして現実をおろそかにするなど言語道断!
ゲーム機なんて即刻燃えないゴミの日に捨ててしまえ!何なら俺が空手チョップで壊してやってもいい!
え~っ、何もそこまでしなくても! だいたいゲームって、編集長が思っているほどくだらなくはないですよ。今や日本の一大文化産業だし、映像だって映画みたいなクオリティの高さだし、内容的にも感動するものがたくさんあるし……
そんなことはわかっておるわー!俺だって世の中にはすばらしいゲームがたくさんあることぐらいは認めているんだよ!
俺が言いたいのはゲームをするなということではない。ゲームばかりしているせいで、本来なら現実にかけなければいけないウェイトが下がるぐらいなら、ゲームなんて捨てちまえ!ということだ
うぅ、そう言われると返す言葉がなくなってしまいました……
ゲームと現実、きちんと分けて考えているつもりだったんだけど、確かに時間配分ということでは、ゲームが現実を侵食している部分も、なきにしもあらず、かも。
『目標の達成による満足感』がやみつきになるのはわかる。
自分のキャラクターを、戦闘や、アイテムゲットや、謎解きなどで成長させていく。
最後のステージをクリアしたら、確かに感動もんだよな。そりゃハマるのも道理ってもんだ。
そうすることで自己実現欲が刺激されるもんな
そうなんですよ! 編集長もわかってるじゃないですかぁ!
現実の世界ではなかなか達成感なんて味わえないもんね。せめてゲームの中でぐらいは「理想の自分」を実現させたいよ~。
バカモン! 最後まで聞け! いいか、よく考えろ。
どんなに楽しく、どんなに達成感を味わえたとしても、ゲームはあくまでもゲームなんだ。その世界の中でしか自分を表現できないんだよ。
しかも、その自分というのは、生身の、本当のお前自身ではない
そりゃそうですけど、でも分身だし、自分みたいなもんですよ~……
じゃあ聞くが、お前は攻略本を片手に現実の社会を行きぬけるのか?どこかに到達したらセーブできるか?何か気に入らないことや失敗したことがあればリセットして、最初からなりセーブ地点からなりやり直すことができるか?理想のパートナーを作れるゲームなんてのもあるが、お前そんなの現実社会で作れるか?
理想に近い相手を探すだけでも四苦八苦だろうが
そ、そんなに畳み掛けないで下さいよ!そりゃ、まぁ……ないですけど
人生、仕事、生活……他の人たちと同じ、共通のゴールなどどこにもない。各ステージをクリアする攻略本もない。セーブして明日はその次からということもなければ、キャラクターが思うように育たなかったからといって最初からやり直すこともできない。
うまくいった場合だって同様だ。今年、1億円売り上げて目標を達成したから、来年は仕事は終わりということはない。最新技術にたずさわるような仕事であれば、そもそもゴールなんてもの自体存在しないし、攻略本的なものもない。ほしければ自分で作ることが唯一手に入れる方法になる!
わーん、編集長、容赦ないです!
はっはっは、ボスキャラみたいだろ!まだまだ言うぞー!
もちろん恋愛だってそうだ。うまく告白して付き合えた彼氏・彼女とも、現実的な資金が足りなければ次のステージ(結婚)に行けない!
誰かと付き合っていたとしても目標は結婚ではなく、自分の夢や理想の達成という場合もあるだろうが、それだって現実で必要とされる資金や社会性、経歴や経験がなければ入手できないことが多い
わ、わかってますよ、そんな現実の厳しさは……!
だから息抜きにゲームを……!
でもお前、息抜きのはずのゲームのやりすぎで、現実ではそんなに眠そうじゃないか
うっ、痛いところを……!
それどころか現実では、上げたレベルを維持することすらできないときもある。
10秒で走るアスリートは、自らに毎日課題を与え、ストイックに心身を鍛えないと9秒台に進めないどころか、10秒さえキープできないのだ!
確かに……一度いい関係になった相手でも連絡しないでいたら、また疎遠になってしまった、とか、ちょっとしたミスで信用が丸つぶれになった、なんてこともありますもんね
一歩進んで二歩下がる、っていうアレね。できたと思ったらまたつまずいて、の繰り返しだもんね。レベルが上がったと思ったのに、覚えた魔法が出てこないなんてこともザラだもんね。
ちなみに、最近若い夫婦の離婚が多いが、奥さんから愛想をつかれてしまう旦那さんの共通項目は『ゲームをする』ということだそうだ。休日前の夜中や休日にゲーム三昧が多いらしい
うー、人のことは言えないけど、『三昧』までいく人はさすがにイヤだなぁ。するなとは言わないけど程度を考えろ!
って言いたくなりますね。目の前にいる現実の彼女や奥さんとバーチャルと、どっちが大事?と聞きたくなるような……って、ハッ、これは……!
そうだ、よくぞ誘導尋問に引っかかってくれた!お前は本当にいい部下だなぁ!
あ、ありがとうございます(複雑ぅ……)
もちろん俺も、ゲームをするなとは言わない。人の趣味にまでケチをつける気はないし、趣味は趣味で大事にすればいいと思う。
だからこれからいうことは、広義の意味ではゲームというよりも趣味全般に対して言うことになるかもしれないが……。
実社会に参加をしている時点で、そして彼女や奥さんと付き合っている時点で、クリアも、攻略していかなければいけない課題も、習得しなければいけない技も、入手しなければいけないアイテムも、実社会の中に山ほどあるんだ。だがゲームのように決まったステージもなければ、攻略本も自分で作ることになり、しかもセーブできない。油断すると前のステージに戻ることもある
きっついゲームだなぁ~。まぁ、やりがいはありそうですけどね
でもな、現実がもっとも面白く、ヤリガイのあるゲームなのだ。
ステージをクリアし達成した時の喜びは、ビデオゲームの比ではない。だからお前もな~、ゲームばかりで活躍せずに、現実でも活躍しろよ!
はっ、はい! じゃあとりあえず、明日から心残りなく思う存分現実に打ち込めるように、今夜中に今やっているゲームをクリアしちゃいます!
エヘッ!
えっ!?……何だと…!?
わかってないな?お前、何もわかってないなぁぁぁあ?
えっ?